韓国の二大名節
韓国で最も大きな名節(ミョンジョル、伝統的な祝日)は설날(ソルラル)と추석(チュソク)です。ソルラルは旧暦で新年を迎える日、チュソクは一年の収穫に感謝する秋の名節で、한가위(ハンガウィ)とも呼ばれます。どちらも離れて暮らす家族が故郷や親の家に集まり、先祖をしのび、一緒に料理を囲む日だという点で性格がよく似ています。新暦の1月1日も祝日ですが休みは一日だけで、家族行事としての重みはソルラルのほうがずっと大きいです。日本のお正月とお盆を旧暦で祝う、と考えるとイメージしやすいかもしれません。
日付は旧暦、連休は三日間
ソルラルとチュソクは旧暦で日付が決まるため、新暦の日付は毎年変わります。連休は名節の前日、当日、翌日の三日間で、そのうち一日が日曜日やほかの祝日と重なると、次の平日一日が振替休日になります。週末とつながると連休が長くなり、海外旅行に出かける人も多くなります。旅行の日程を決める前に、その年の名節の日付をまず確認してください。
- ソルラル:旧暦1月1日、新暦ではたいてい1月下旬から2月
- チュソク:旧暦8月15日、新暦ではたいてい9月から10月初め
- 連休:前日・当日・翌日の三日間
- 振替休日:日曜日やほかの祝日と重なったとき
ソルラルにすること
ソルラルの朝は、차례(チャレ、先祖への供養)を済ませたあと、目上の人に세배(セベ)をします。セベはひざをついて深くお辞儀をしながら新年のあいさつをするもので、大人はお祝いの言葉をかけ、子どもに세뱃돈(セベットン、お年玉)を渡します。朝は細長い餅を薄く切って煮た떡국(トックク、雑煮)を食べます。トッククを一杯食べてはじめて一つ年をとる、と言われるほどソルラルを象徴する料理です。家族で윷놀이(ユンノリ、すごろくに似た遊び)をすることもあり、韓服を着る家もありますが、最近は普段着のほうが一般的です。
チュソクにすること
チュソクには、その年の新米や果物でチャレを行い、先祖の墓を訪ねる성묘(ソンミョ、墓参り)をします。チュソクの前に、墓の周りの草を刈る벌초(ポルチョ)に出かける家族も多くいます。代表的な料理の송편(ソンピョン)は、米粉の生地にゴマや豆などのあんを包んで半月の形にし、松葉を敷いて蒸した餅です。いろいろな전(チョン、韓国風の焼き物)を焼くのも、名節の料理づくりの大きな部分です。夜には丸い満月を眺めて願いごとをする風習があります。
変わりつつある名節
供養の膳の整え方は家や地域によって違い、最近は料理を減らしたり、チャレ自体を省いたりする家庭も増えました。名節の料理の負担が一方に偏る問題や、親戚に結婚や就職のことを聞かれる、いわゆる名節の小言は毎年話題になり、ドラマやバラエティでもよく取り上げられます。連休を使って家族で旅行したり、それぞれ休んだりする人も増えています。名節の過ごし方は一つに決まっていない、と知っておくとよいでしょう。
連休中に旅行するなら
名節の連休は、韓国国内で一年のうち最も多くの人が一斉に移動する時期です。故郷へ向かう帰省と戻ってくるUターンの時期には高速道路がひどく渋滞し、列車や高速バスの切符は早々に売り切れます。大都市はかえって静かになる傾向があります。
- 都市間の移動の切符はできるだけ早く予約する
- 名節当日は伝統市場や小さな食堂が休むことが多い
- コンビニや大型商業施設は開いているところが多いが、時間は確認する
- 古宮や博物館などは、開館するかを各施設の公式案内で確認する
そのほかの祝日
ソルラルとチュソクのほかにも、韓国には歴史にちなんだ祝日がいくつかあります。釈迦誕生日は旧暦なので毎年日付が変わり、それ以外は新暦の日付で固定されています。祝日の指定や振替休日の適用は変わることがあるので、正確な日付は政府の公式カレンダーで確認してください。
- 1月1日 新正月、3月1日 三一節、5月5日 こどもの日
- 旧暦4月8日 釈迦誕生日、6月6日 顕忠日
- 8月15日 光復節、10月3日 開天節、10月9日 ハングルの日
- 12月25日 クリスマス
名節のあいさつ
ソルラルのころに一番よく使うあいさつは、새해 복 많이 받으세요(セヘ ポン マニ パドゥセヨ、新年に福をたくさん受けてください)です。年末からソルラルまで幅広く使えるので、外国人が一つだけ覚えるならこの言葉がおすすめです。チュソクには즐거운 추석 보내세요(チュルゴウン チュソク ポネセヨ、楽しいチュソクを)と声をかけます。多すぎず少なすぎず、毎日がハンガウィのようであれ、という昔の言葉があるほど、チュソクは豊かさの象徴です。名節の前後には、会社や知人に果物や日用品のギフトセットを贈る文化もあります。
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